八王子みなみ野の歴史

この地域の昔の様子

1. 古代の様子

後期旧石器時代の石器などが発見され、今から約1万6千年前にはこの地に人が住んでいたことが分かっています。地区内からは、縄文時代の大規模な集落跡が発見されており、弥生時代、古墳時代、奈良時代それぞれの時代の住居跡も見つかっています。

また、平安時代に使われた、たくさんの窯跡も見つかっています。これは、南多摩窯跡群と呼ばれています。この地域は谷の斜面を利用した登窯が作りやすく、良質な粘土が採れたことにより、多くの窯が造られていたようです。


2. 歴史・文化施設

地区内には熊野神社、宇津貫毘沙門天、福昌寺、法華寺や、一本松を始めとする数体の道祖神があり、また地区周辺にも、北東部の片倉城址や西部の春日神社、北部の松門寺、宝勝寺等があり、古くから多くの歴史 ・ 文化施設に恵まれていました。


3. 地域の様子

この地域は、山林原野が多くを占め、兵衛川から枝分かれした谷戸筋に小規模な集落が約400戸ほど点在する、市街化があまり進んでいない地域でした。国道16号線と兵衛川との交差付近から地区内に入る道路は、乗用車がすれ違うのも難しい狭い道路で公共交通はありませんでした。


4. 自然環境

地区の丘陵部には、クヌギ、コナラ、クリ等の林があり、兵衛川河畔の一部にはケヤキ林が広がっていました。地区中央部のJR横浜線に近い菖蒲谷戸の丘には、スダジイの大木 (推定樹齢300年) があり、市の天然記念物として現在も保存されています。また兵衛川が流れる谷戸には、ゲンジボタル ・ ヘイケボタルが生息していました。